【業界ワード】産業用ロボットの種類
2024/04/03

産業用ロボットは、人の代わりに製造ラインでの組み立て作業などを行う機械のことを指す。産業用ロボットには多くの種類があるが、代表的な4種類のロボットを紹介する。
1. 水平多関節ロボット
2. 垂直多関節ロボット
3. 直角座標ロボット
4. パラレルリンクロボット
2つ以上の軸について
プログラミングで動作
産業用ロボットは、日本工業規格(JIS)で、「2つ以上の軸についてプログラミングによって動作し、 ある程度の自律性をもち、環境内で動作して所期の作業を実行する運動機構」と定義されている。
産業用ロボットにはさまざまな種類が存在する。主に「軸」と呼ばれる関節の種類や数、構造などから分類される。代表的なものとして「水平多関節ロボット」「垂直多関節ロボット」「直角座標ロボット」「パラレルリンクロボット」のそれぞれの特徴を紹介する。
水平多関節ロボット
3つの関節をアームに持つロボットを多関節ロボットと呼ぶが、水平多関節ロボットは、水平方向にアームを動かすことが出来る多関節ロボットだ。3つの回転関節と、上下に動かすことが出来る先端部からなる構造をしている。
垂直多関節ロボット
人の手の様に動作することができるのが特徴。駆動するための軸が少ないロボットに比べて自由度が高く、人の手で行っていた作業や自由度の低いロボットで時間をかけて行っていた作業を効率良く進めることができる。
直角座標ロボット
3次元の動きを回転ではなく、縦、横、高さという3方向の直交するスライドのみで実現するシンプルな機構が特徴。比較的安価なので、手軽に導入できる点がメリットだ。制御プログラムも比較的容易で、命令も多軸ロボットと比べると簡単でシンプルである。
パラレルリンクロボット
2本セットの3~4対のアームが並列に配置され、1つの先端を支持するタイプが主流。高速かつ精度の高い動きができることが特徴で、ベルトコンベア上の食品のピックアップなどに用いられている。
DATA
取材・文/高橋健一