Nexa Ware、AGV物流パッケージを提供開始
2025/04/22

AGVとマテハン機器を統合した物流自動化パッケージ「Smart Pack」をNexa Wareが提供。短期導入と現場負担軽減を同時に実現する。
物流の現場では「人手不足」や「2024年問題」など、業界全体が抱える課題が山積している。そうした中で、現場の自動化と効率化を一挙に実現する新たな物流ソリューションが登場した。株式会社椿本チエインとKDDIが共同出資するNexa Ware社は、AGVやマテハン機器をパッケージ化した「Nexa Warehouse-Smart Pack」の提供を開始した。本記事では、導入ハードルを下げ、柔軟な運用を可能とする同製品の特徴と背景に迫る。今後の物流倉庫の標準モデルとなる可能性を秘めた注目の取り組みである。
以下、株式会社椿本チエインのプレスリリースより
マテハン機器・ロボットを組み合わせた物流倉庫の自動化・効率化パッケージ「Nexa Warehouse-Smart Pack」を提供開始
株式会社椿本チエイン
2025年2月20日 12時00分物流倉庫における設備導入の時間的・経済的負担の軽減を実現
株式会社椿本チエイン(本社:大阪市北区、社長:木村 隆利、以下当社)とKDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:髙橋 誠)が共同出資する「株式会社Nexa Ware(ネクサウェア)」(本社:東京都千代田区、社長:北村 隆之、以下 Nexa Ware)は、複数のマテハン機器・ロボットを組み合わせたパッケージ「Nexa Warehouse-Smart Pack」を開発、2025年2月20日より提供開始しました。
1.Nexa Warehouse-Smart Packについて
「Nexa Warehouse-Smart Pack」は、物流倉庫における設備導入の時間的・経済的負担を軽減し、迅速に自動化・効率化を推進する物流倉庫向けのパッケージ製品の総称です。物流工程の特性に合わせて、マテハン機器やロボットを組み合わせてパッケージ化、標準仕様の「モデル」として設定し、提供します。
今後、「モデル」の拡充を図り、幅広い現場課題の解決に貢献していきます。2.「ピッキング」と「仕分け」の2つのAGVモデルから提供開始
今回提供開始する2つの「モデル」は、Nexa Wareのメインソリューションである、汎用性の高いAGVを活用した「T-Carry system」*¹をベースに構成。お客さまの「ピッキング工程」「仕分け工程」での運用をスムーズに開始できるモデルです。さらに、業務ニーズに応じてオプション*²を追加でき、お客さまの運用に合わせた柔軟な提案を可能としています。
*1 複数のAGVが縦横無尽に走行し、「ぶつからず」「迅速に」 指定された目的地にモノを自動搬送するシステム。
(https://nexaware.com/case/case-84/)
*2 作業支援システム(デジタルピッキングシステム/DPS、デジタルアソートシステム/DAS)、データ分析ツール(Nexa Warehouse-Optimizer)、運用監視システムなど。3.2つの「モデル」の特長
(1)BtoCパッケージ AGVピッキングモデル :シンプルな作業により作業者負担を軽減
AGVによりピッキングケースの搬送を自動化し、タブレット端末からピッキング指示を行うことにより、作業者を「歩かせない」「待たせない」「持たせない」「考えさせない」ピッキングを実現。
【導入効果】
①AGVでのピッキングケース搬送により、作業者の移動を削減し、身体的負担を軽減
②ピッキング作業のみに集中できる環境で、ピッキング生産性を向上
③ピッキング箇所をデジタルに確認でき、作業スピードアップとミス軽減を両立
④小規模から運用を開始し、将来的な増設・レイアウト変更も対応可能
⑤物量に応じて、ピッキング作業人数の調整が可能【モデル構成例】
(運用に合わせ数量変更やオプション追加可能)
(2)BtoBパッケージ AGVアソートモデル : 多様な商品を、省スペースで効率的な仕分けを実現
AGVにより次工程への商品供給を自動化することにより、シームレスな仕分け作業を実現。
【導入効果】
①従来の仕分け装置に比べ、省スペースに大量間口を設置可能。将来的な増設・レイアウト変更も対応可能
②自動仕分け設備では対応が難しい、割れ物など繊細な商品も取扱い可能
③AGVでの商品自動供給により、作業者は定位置で仕分けられるため、身体的負担を軽減
④多くの仕分け先の商品を一度に集められるため、トータルピッキング効率が向上
⑤物量に応じて、仕分け作業人数の調整が可能【モデル構成例】
(運用に合わせ数量変更やオプション追加可能)
■商品に関するお問合せ先
株式会社Nexa Ware セールスエンジニアリング部
TEL 03-6841-3867 お問合せフォーム https://nexaware.com/contact/
標準化が物流倉庫DXを加速させる鍵に
物流現場の多様な課題に対し、単なる設備導入ではなく、運用設計まで見据えた「パッケージモデル」として提供する点に、Nexa Wareの先進性がある。今回のAGVモデルは、拡張性や省スペース対応、作業者負担の軽減といった多方面にわたるメリットを持つ。今後、モデルバリエーションが増えることで、より多くの現場課題に対応できることが期待される。太陽光発電業界においても、物流拠点や倉庫運用が重要視される中、こうしたスマートソリューションの動向は注視すべきである。