【脱炭素経営EXPOリポート①】脱炭素DXコンサルティングと資金提供企業
2024/05/07
2024年2月28日(水)~3月1日(金)、GX経営WEEK「脱炭素経営EXPO」が東京ビッグサイトで開催された。展示されたソリューションのなかから編集部の注目アイテムをシリーズで紹介する。
脱炭素経営を支援する新製品・新技術が出展 脱炭素経営EXPOには、企業のカーボンニュートラル実現に向けたコーポレートPPA、再エネ電力、エネマネ技術、次世代空調などの脱炭素ソリューションやサーキュラー・エコノミー関連の新製品・新技術が出展した。経営層、ESG・カーボンニュートラル推進部門が来場する国内最大の商談展である。第1回目は、脱炭素DXコンサルティングと資金提供を行う企業をピックアップした。
SOLIZE株式会社
ライフサイクルで省資源・省エネルギー化を実現
1990年の創業時より一貫して、デジタルテクノロジーを活用したものづくりのデジタル化とデジタルものづくりを革新し続けているSOLIZE。長寿命化設計、最適化設計手法やモデルベース開発を組み合わせて、ライフサイクルで省資源・省エネルギー化を実現。
試作のみならず、マスカスタマイゼーションを通じて、サステナブルなビジネスモデルを提案。 企画段階から設計、少量ロット生産まで、ものづくり×サステナビリティの相談が可能。「LC Designer(エルシーデザイナー)」を使うことで、素材選択や構造、リユースリサイクル、多世代共通化設計などの環境影響を、エンジニアが容易に評価できるようになり、ライフサイクル思考を取り入れた製品開発を可能にする。
DATA
株式会社脱炭素化支援機構
脱炭素の取り組みに投融資する官民ファンド
「脱炭素化支援機構(JICN)」は、脱炭素につながる事業に投融資する官民ファンド。国の財政投融資からの出資と民間企業85社からの出資からなる資本金(2024年3月現在289億円)を活用して、脱炭素に資する多種多様な事業に対する資金供給(ファンド事業)などの活動を行う。これまでに15社16件に投融資決定を公表している(2024年3月現在)。
投融資対象となる事業領域は、「エネルギー転換部門」や新素材・バイオ素材・省エネ建材などの素材・原材料などの「ものづくり・産業」や、排出権・クレジットなどの「サービス・運用・データ」、「資源循環・レジリエンス向上」など多岐にわたる。案件ごとに、政策意義やリスクなどを考慮して、適切なリターン水準(利息、配当およびキャピタルゲイン)が求められる。
DATA
取材・文/脇谷美佳子